ポケモンGO狂想曲に思う、可視光通信が拓くゲームの可能性

公開日:  最終更新日:2016/11/15

ポケモンGO

『Pokémon GO』公式サイト

リリースされるや否や、いずれの国でも社会現象となるほどの大ヒットとなっている『ポケモンGO』。ご存知の通り、Google傘下の米国ゲームベンチャー ナイアンティック社を中心に、任天堂、株式会社ポケモンが共同で開発したスマホゲームです。日本では7月22日に配信が開始されてから間もなく1カ月。一連の騒動も収まり、なんとなく落ち着きを取り戻したところで、カシケン的見解を記しておきたいと思います。

キーワードは、AR(拡張現実)とGPSによる位置情報

それにしても、リリース直後の街の光景には驚きましたね。ポケモンを収集しようと、老いも若きもスマホに釘付け。「いる」スポットが特定されてSNSで拡散されると、いつもは閑散としているような公園などに人が大挙して押し寄せ、厳粛な場所や危険を伴うエリアなどでは、対応におおわらわといった感じでした。

 

ポケモンGO

なぜ世界中でこれほどの人々が、こんなにもこのゲームに魅せられたのでしょう?
様々な要因が挙げられていますが、やはり誰もが使うスマホの画面を通して、現実の世界、それも今自分がいるその場所に、あたかもポケモンが出現しているように見えるおもしろさがウケていることは間違いありません。
これを実現しているのがAR(拡張現実)とGPSによる位置情報、スマホならではの技術です。

AR(拡張現実)とは、スマホなどのカメラでディスプレイに現実の画像を映し出し、その中にPCなどで作ったアイコンやキャラクターなどを表示したり、動かしたりする技術です。バーチャルと現実の世界の壁をあっさり乗り越えて、フィールドや空間を一気に拡大することができます。ここに、強力人気コンテンツ「ポケモン」が組み合わされ、人間が本来持っている収集欲、征服欲、達成欲を刺激するゲームが設計されているのですから、おもしろくないはずがありません。

ポケモンGO

AR(拡張現実)とGPSによる位置情報といえば、可視光通信が活きる可能性を探る上でも、重要なキーワードです。過去記事でも、何度か言及してきました。

可視光通信とAR技術

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可視光通信の良いところは、Wi-Fi等の無線が使えない場所でも光源があれば通信できるところ。たとえば、本来GPSが届かない場所でも、使えるようにできるはずです。ポケモンでいえば、GPSが届かない室内エリアや、無線が使えない場所でも位置検索を可能にし、キャラクターを出現させることができそうです。また、キャラクターの出現場所と光IDを発信しているところを一致させることで、もうひとひねりゲーム性を高めることも可能になるのではないでしょうか。

「指向性」がある可視光通信が為し得ること

可視光通信には大きな特徴があります。それは「指向性」です。

指向性とは、音、光、電波などの波が、源からの方向によって強さが異なること。つまり、指向性が高いとは、一方向に向いているエネルギーが強く、狭い範囲で直線性に優れていることです。送信の場合、エネルギーがその方向に集中するので効率がよくなります。受信の場合には、余分な方向から雑音などが入りにくくなりますから、感度がよくなります。

この特性は、Wi-Fi等の無線にはないものです。特定の情報を「取りに行く」ような要素を取り入れたい時、無指向性のWi-Fiでは為し得ないことも、可視光通信ならできそうです。

『ポケモンGo』は、スマホのゲームの潮流を変えると言われています。広く浅く徴収する課金システムであること、人を家の中から外に出し店舗や観光名所に誘導できること、SNS等との相性が極めて良いことから、マーケティング的な利用も積極的に展開されそうです。これだけ爆発的なヒット商品となれば当然、今後はARとGPSを組み合わせたスマホゲームアプリが、続々と生まれてくるでしょう。

ポケモンGO画面『ポケモンGo』が社会現象となったのには、ネガティブな要素もありました。今後のゲームは、批判をバネにもう一歩先を行くものが開発されると思います。その時に、指向性やLEDによるエンターテインメント性の表現など、可視光通信の特性が活かされる場があるのではないかと考えています。

「陣取りゲーム」的な要素の中で、無線利用における「不可能を可能にするヒント」として、可視光通信がクリエイターの皆様のお力になるのなら、カシケンは力を惜しみませんよ!
可視光通信は、ゲームやエンターテインメントとの相性がとても良いと踏んでいます。ハード先行で研究が進められている技術ですが、ポケモンGOでARが一躍市民権を得たように、可視光通信もそんなブレイクを期待したいものです。

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