エンタメ系可視光通信の今 第4回ライブ・エンターテイメントEXPOレポート

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ライブ・エンターテイメントEXPO

2017年5月31日~6月2日、第4回ライブ・エンターテイメントEXPO&イベント総合EXPOが開催されました。ライブやイベント産業に関わるあらゆるサービスや製品が一堂に集まる、日本最大級の展示会です。昨年に引き続き、イベント分野での可視光通信の普及状況を確認しに、会場の幕張メッセまで行ってきました!

日本初公開! 目玉は8Kスーパーハイビジョン

今年は過去最多となる650社が出展し、イベントやコンサート、演劇、ショーの開催に関わる多彩なヒト・モノ・コトが勢ぞろい。開催期間中、約3万人の動員を見込んでいるというイベントには、初日から多くの来場者が詰めかけ、最新の映像機材やサービスに注目していました。

昨年は、明らかに2020年東京オリンピックをターゲットにしたプレゼンテーションが中心でしたが、今年は東京オリンピックはもちろん、その先を見据えた新しい技術やエンターテイメント演出、またチケット転売防止策など、目前の課題の解決策や、安全かつ効率的なイベント運営の提案が盛んになされていました。

8Kスーパーハイビジョン

特に来場者の多くの注目を集めていたのが、8Kスーパーハイビジョンシアターです。

NHKが開発を進めてきた8Kハイビジョン放送が、いよいよ今年の秋からBSで始まります。シアターでは、8Kスーパーハイビジョンと22.2チャンネル立体音響により、世界最高品質の大画面上映会が体験できます。昨年のリオデジャネイロオリンピックのハイライトシーンや、紅白歌合戦のダイジェスト、和太鼓演奏グループDRUM TAOのライブなど、約15分間のハイクオリティ映像は迫力満点! 2020年の東京オリンピックでは、このリアルな臨場感を表現できる4K8Kの大画面パブリックビューイングが、多くの人の感動を呼び起こしそうです。

実用事例が続々と! パナソニックの光IDと「LinkRay」

Panasonic

8Kスーパーハイビジョンシアターに並び、多くの人の関心を集めていたのが、パナソニックブースです。

カシケン的には、すでに商品化されているLinkRayの動向が気になります。東京ビックサイトで昨年からスタートした、4カ国対応デジタルサイネージに代表される多言語おもてなしへの用途は、交通機関やインバウンド対応が必要な観光地での採用が続々と決まっているとのこと。サイネージ(LED)にスマホ(LinkRayアプリ)をかざすことで、開催中のイベントや施設案内、周辺の地図や観光、交通や災害情報、観光施設ならクーポンの配信など、様々な情報をスマホに表示させる機能です。サイネージを介した可視光通信は、東京オリンピックの時にはかなり普及しそうです。

参考:東京ビッグサイトの多言語対応デジタルサイネージ

今回はエンターテイメント向けの商談会ということもあり、パナソニックブースでは、空間デザインを損なわずにより多くの情報を来場者に届ける手法として、LinkRay活用例のプレゼンテーション展示が行われていました。1つは、ガンバ大阪のホームスタジアムですでに実践されている、「光ID送信機内蔵ディスプレイ」です。

Panasonic LinkRay Demo

表示コンテンツと連動して詳細情報をスマートフォンに表示させるしくみで、選手が映し出されたディスプレイにスマホ(LinkRayアプリ)をかざすと、その選手の最新の詳細情報がスマホに表示されます。

 

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無線を使ってQRコードを読み取るような感覚でありながら、LEDライトにスマホを向けることで高速に詳細情報を表示できるデモンストレーションには、次々とお客様が自らTRYされ、興味の高さを伺い知ることができました。(その場でアプリをダウンロードするお客様も!)

もう1つは、新型ドローン「バルーンカム」への適用です。バルーンカムは、ドローンをバルーンで包んだもの。安全に観客の近くを飛行しながら、搭載カメラで撮影したり、光IDを仕込んだ発光機でクーポンを発行したり、実用とマーケティング、広告の合わせ技が展開できる手法として注目を集めていました。

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バルーンカムの光にスマホをかざすと・・・

 

Link Ray

光IDを読み込み・・・

 

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生ビールのクーポンが配信されました。

 

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バルーンには、対象商品の広告映像も投影できます。広告映像にスマホを向けて情報を取ることもOK! イベント会場で、観客がみなバルーンにスマホを向ける姿が目に浮かびました。

こうした投影はバルーンに限らず、ブース装飾やサインなどにも応用できますから、LinkRayを通じて可視光通信がイベント関連で広がる可能性は大きいのではないかと感じました。

参考:パナソニックLinkRayサイト

イベント業界のIT活用は進む。可視光通信にも期待!

昨年は、プロジェクションマッピングなどの映像技術が目を引きましたが、今回は、舞台装置や演出機器などイベントを仕掛ける側のみならず、エンドユーザの行動にまで、あらゆる分野でのIT化が進んでいました。チケット転売防止やコンテンツの保護など、権利や公平さの確保やセキュリティに対する意識が、非常に高まっていることを感じましたし、何をやるにも「スマホ」でアプリを通じて楽しむコンテンツが増えて来ていることを痛感しました。

しかし、それでもまだ無線通信はWiFiかBluetoothが主流。完全に電波に依存しています。

TOSHIBA Transfer Jet

東芝のブースでは、近接無線技術「Transfer Jet」を採用した「テイクアウトライブ」を紹介していました。スマホやタブレットに、直接動画を高速ダウンロードするサービスです。通常のWiFiでYOUTUBEなどの動画サイトを鑑賞中、利用が集中するなど電波の状態によっては、スムーズに干渉できないことがあります。自分の手元のデバイス(ローカル)にダウンロードしておけば、自分のペースでストレスなく安定して見られます。こうした需要を狙って、4.48GHzの周波数帯を使った近接無線技術「Transfer Jet」を採用。電波を遠くまで飛ばさずに、高速に大容量の動画を転送する技術ですので、販売コンテンツへの応用が期待できそうです。

参考:近接無線技術 Transfer Jet

IoTやM2Mの普及で、いよいよ通信環境はひっ迫しています。エンターテイメント業界も同様で、画期的な技術やおもしろい仕掛けが次々と生み出されていますが、通信は圧倒的に電波依存の状態です。

可視光通信には、「発信源・通信経路が目に見える」「高い指向性を持つ」「生体に影響がなく安全」「電磁波で他の機器に影響を与えない」などの長所があります。先んじているLinkRayの今後の広がりに注目しつつ、可視光通信技術を使った新しい演出、新しいサービスが、エンターテイメント業界から生まれることをカシケンは期待しています。

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