可視光通信の国際会議ICEVLC2018開催

公開日:  最終更新日:2018/10/15

ICEVLC2018慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎

2018年3月16日(金)、慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎において、一般社団法人 可視光通信協会(VLCA)が主催する、第2回可視光通信国際会議・展示「International Conference and Exhibition on Visible Light Communications(ICEVLC)2018」が開催されました。

2015年に初開催された国際会議で、今回が2回目となります。

ICEVLC2018

テクニカルセッション

ICEVLC2018Agenda

今回はテクニカルセッションを中心に1日の会期でした。

日本の大学や研究機関、そして韓国における最新の可視光通信に関する研究成果が発表されました。午前中のテクニカルセッションは、イメージセンサ通信に関わる研究成果の発表が6本あり、午後のセッションでは変調と回路をテーマに、研究成果が3本発表されました。

その後の招待講演では、中国の可視光通信の研究者や、海洋研究開発機構の澤隆雄氏、ICEVLC実行委員長である慶應義塾大学の中川正雄氏が、それぞれ講演を行いました。

ICEVLCセッション1

イメージセンサ通信をテーマにしたセッションでは、CSK(Color Shift Keying)コードを利用した可視光通信システムや、可視光通信用暗号など、セキュアな通信技術としての可視光通信について発表を興味深く拝聴しました。

ICEVLCセッション2

水中における可視光通信の展示ブース

国際会議と並行して展開された展示会には、今回は4団体が出展していました。

アウトスタンディングテクノロジー

アウトスタンディングテクノロジーからは、おなじみの照明無線LANシステム。改善されたところは、ビットレートです。現在の物理層理論値24Mbpsから100Mbpsに近いところまで上がっており、サクサク感が感じられました。

そして、水中での可視光通信に関わる展示が3団体ありました。

水中での無線通信が可能な手段として可視光通信がありますが、水中の透明度や水中の揺らぎの中、受発光の焦点を合わせるのが難しく各社実験を重ねているのが現状です。

日本原子力研究開発機構

日本原子力研究開発機構によるデモンストレーション。

使用済み燃料プール等、水中における計測情報を高い信頼性で高速伝送できる無線システムを検討する中で、可視光通信に着目し、装置の開発を進めています。

沖縄海洋工機開発

株式会社沖縄海洋工機開発は、水中で可視光通信できる無線「M1」を展示していました。これは、LEDの光波を利用した、水中無線通信技術です。

実際に、水中ダイビングなどのアトラクションの際、インストラクターがお客様に対して、水中で指導する時の通信装置として利用されているほか、沖縄の美ら海水族館では、水中可視光通信を通じて、水槽内にいるダイバーがサンゴや魚の実況説明をしています。

島津製作所

株式会社島津製作所による、海洋研究開発機構(JAMSTEC)やエス・エー・エスと共同研究開発した、水中光無線通信装置の展示もありました。

2017年に駿河湾で行った通信試験では、通信距離120mで20Mb/s速度のデータ伝送に成功。100m以上離れた移動体同士で行われた、世界初の実用的な水中光無線通信として注目を集めたものです。

ICEVLC展示会場

研究者にとっての可視光通信は、まだまだ技術的な模索が続いていますが、パナソニックのLinkRayに代表されるように、民間のプレイヤーを中心に実用化が始まっています。

第2回のICEVLCは、初回に比べると規模の縮小感は否めませんでした。国際会議と銘打つからには、世界各国からの研究発表を期待すると同時に、世界レベルの通信インフラの一つとして、可視光通信を論じられるような場であればと、改めて思う会議でした。

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