公開日: 最終更新日:2018/10/15

可視光通信協会(VLCA)春山会長に聞く、ズバリ日本での可視光通信普及のカギは!?【前編】

海外も含め、精力的に可視光通信の活動を行っておられる、可視光通信協会(VLCA)春山会長に久しぶりにお話を伺いました。IoT元年と言われる2015年が、可視光通信にとってどういう意味を持つ年であるのか?また、今後の可視光通信の可能性を含めて、興味深いお話をしていただきました。 IMG_2195

 今までとは違った可視光通信の実用サービスがいよいよ始まる

今年から来年にかけて、今までとは違った実用的なサービスが、日本のいろいろなところで出てきますね。特に公共空間で使われると思います。最初の段階では、全国の10箇所ぐらいの駅やお店、ショッピングモールなどでのサービスになると思います。日本人の特性として、どこかでサービスを始めて行い話題性があり評判が良いとなると、みんな真似して次から次へと広がって行くのです。ですから、どこかで採用されたニュースが話題になれば、一気にショッピングモールや駅などで広がると思います。そして2、3年後はかなり普及すると期待しているわけです。その意味からも、可視光通信研究倶楽部(カシケン)やセミナーなどでの啓蒙活動が、今はとても大切だと思います。

まずは、相性の良い使い方で牽引し成長が期待される分野について繋げていく

特に大企業が求めているは、イメージセンサーで受信するスマートフォンへの応用です。スマートフォンへの応用は、人気が出れば一気に広がります。その要因となるのがサービス内容やアプリだと思います。ただ、可視光通信の場合は現状のスマートフォンのアプリだけでは完結できません。インフラも整備されなければならないのです。LEDを使った看板や照明器具、交通信号機などは世の中に普及していますが、可視光通信を行うには、それらの機器から情報を発信する機能である変調器などを、付加させなければいけません。可視光通信を行えるインフラも同時に進んでくことが、全体としての普及に繋がっていくのです。その点が、既にインフラが整備されているWi-fiやiBeaconとの違いです。ですから、現状のスマートフォンのアプリのように、人気が出れば一気に広がるというのは、可視光通信のインフラが整備されるまで少し時間がかかると思います。

これに対して、作業現場とか倉庫など、クローズされた環境で使う用途は、可視光通信のインフラを整備することもそんなに大変ではないですし、現状の可視光通信との組み合わせとして非常に相性が良いのです。そのようにある程度ニッチな使い方に対して急速に広がっていくと思います。それには、メガネ型のウェアラブルデバイスやHMDなどが必要となってくるでしょう。 IMG_4610 後編では、可視光通信を使って何をするかという、アプリケーションレイヤーの話や普及に対しての春山会長の思いなどについて、引き続きお話を伺います。

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