世界初!可視光通信の国際会議&展示会が日本で開催 「International Conference and Exhibition on Visible Light Communications(ICEVLC) 2015」レポートVol.2

公開日:  最終更新日:2016/04/29

一般社団法人 可視光通信協会(VLCA)が主催する「International Conference and Exhibition on Visible Light Communications(ICEVLC)2015(可視光通信国際会議・展示会2015)」が、慶應義塾大学日吉キャンパスにおいて開催されました。10月26日には、国際会議とは別会場ですが可視光通信に関する展示会が行われ、多くの来場者が最新の可視光通信技術と製品、実際の活用例に触れることができました。

可視光通信技術が一堂に

可視光通信の商品化を進めている14団体が、可視光通信の催しのために一堂にその姿をお披露目する初めての機会でした。カシケンとしても、この機を逃してなるものかとばかりに、昼食もとらずに展示を見学。2020年を見据えて、まさに可視光通信の「今」を確認することができました。 2015-10-26 12.42.06

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カシオ計算機では「picalico(ピカリコ)」を使って、以前中川先生が提言されていたようなドローンのナンバープレート化を具現化したデモンストレーションを行っていました。また、サーバーと4Gを連動させた家電の取り扱いマニュアルやコールセンターとの連動デモ、CMOSイメージセンサーだからこそできる画像認識で、工場などの設備機器を一括して管理できるデモを行っていました。

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2015-10-26 12.30.41アウトスタンディングテクノロジーは、すでに商品化されている照明無線LANを実機でデモンストレーションしていました。発信側は「照明」、受信側はUSB接続できる「ドングル」とわかりやすい形状で、来場者の注目を集めていました。

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2015-10-26 12.35.14NTTコミュニケーション科学基礎研究所が見せていたのは、可視光通信による「指向性集音」。高速カメラとLEDを用いた可視光通信による画像処理と指向性収音を実時間で行うシステムということで、これを使うと個々の音の集音と管理ができ、コンサートなどのミキシングが職人技に頼ることなく容易にできるようになるのだそうです。これこそ2020年のオリンピック、いや、その前年のラグビーワールドカップまでに実用化をお願いしたい技術です。

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2015-10-26 12.47.53 NECエンジニアリングによる、可視光高速通信受信カメラのデモンストレーション。

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2015-10-26 12.54.06 NHK放送技術研究所・東洋電機・太陽誘電の合同展示は、すでにリリースされ実証実験が繰り返されている、水中ワイヤレスIP映像伝送システムの実機展示でした。海の中では重量がないと浮力に負けてしまうということで、非常に重い機材を間近で見ることができました。海中での生中継に、従来欠かせなかった長いカメラケーブルとそれを扱う人員配置の解消が狙える、ワイヤレス通信技術です。

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2015-10-26 13.04.35 特定エリアへの進入権限を、可視光IDにより管理するデモンストレーションを見せていたのは、ルネサスエレクトロニクスです。企業、研究所、工場などのセキュリティに活用できる技術です。

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その他、富士通、東芝、名古屋大学が、スマートフォンのカメラを利用して情報を受信するデモを展開していました。パナソニックの「光IDサービスソリューション」は、会場案内やフロアガイドなど、スマホをディスプレイにかざせば希望言語で表示されるサービス。東京ビッグサイトなどのサインにすでに採用が決定しており、2016年の春には私たちも体験できるとのことでした。これは2020年までに各地でかなりの普及が見込まれそうです。富士通は、カシケンでも取材したLED照明に情報を載せる技術のデモンストレーションを披露していました。名古屋大学が提案するデジタルサイネージ技術は、画像の美しさにフォーカスしているところが新しい視点だと感心しました。

VLCA展示会一覧

ICEVLC2015 展示会出展一覧(クリックすると拡大します)

可視光通信、実用化に向けて

日本で初めての可視光通信国際会議は、一部企業と研究者によって開催されました。しかし、水面下では、特に日本国内では実用化に向けてどのような開発が進められているのでしょうか?

・公共インフラでの利用用途は?

・すでに建設された建物同士のスマート化を実現させる解決策は?

・現在のインフラに貢献できる利用用途は? ・ワクワクするようなコンシューマ系の利用用途は?

・ICTでの可視光通信の貢献の可能性は? 

などなど、知りたいことは山のようにあります。

JEITAでは、可視光通信の基礎の基礎の標準化はできているものの、利用用途に沿った標準化はいまだなされていないのが現状です。また、IEEEでもタスクグループで検討させているのはCMOSイメジセンサー、カメラを使った可視光通信のみ。研究のみではなく実用化で世界をリードしていると自負している日本の可視光通信に拍車をかけ、2020年のオリンピックまでにさまざまな利用用途を実現させるためには、国も含めてわかりやすい協業を促進していかなければならない、と痛感させられた、日吉キャンパスでの一日でした。

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