公開日: 最終更新日:2018/10/15

可視光通信が商品化!パナソニック、スマホで利用可能な「光ID」発表

2014年12月11日、パナソニック株式会社が、「可視光通信技術を発展させ、LED光源から発信される情報を搭載したID信号(光ID)を、スマートフォン(スマホ)搭載のイメージセンサーと専用アプリを用いて高速受信する技術を独自に開発した」と発表。実用化に向けた大きな前進と、瞬く間に話題となりました。

アプリで可視光通信を可能に

従来の可視光通信方式では、スマホ専用の受光器が必要なこと、データ送受信速度が低速なことが課題でした。パナソニックの発表によれば、スマホ専用のアプリをインストールするだけで、光源とスマホとの間での光ID送受信が可能になり、光IDの送受信が数kビット/秒と高速で行えるようになる、としています。 つまり、この技術により、デジタルサイネージやLED照明などのLED光源にスマホのカメラをかざすだけで、仕込まれた情報が瞬時に受信可能になるというわけです。スマホのイメージセンサーで取得した画像をブロック単位に分けて情報を読み取るため、素早く情報を読み取れるのです。 光IDを用いた技術は、QRコードやARなどの画像読み取り方式とは異なります。スマホのカメラを、LED光源にかざすだけで光IDを受信することができますから、受信時に位置合わせや対象に近づくなどの手間がかかりませんし、人ごみの中や離れたところでも情報を受信できます。 また、電磁波ではありませんから、電波干渉・音波干渉を考慮する必要がありません。隣接する場所で複数の光ID発信器を設置し、さまざまな情報を提供できることは、可視光通信ならではのメリットです。 光IDの発信機器には、看板照明やショーウィンドウなどで用いられる間接光、デジタルサイネージのLEDが利用できるため、すでに存在している「光源」をインフラに、幅広いシーンでの活用が期待されます。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて

IMG_2891 パナソニックでは、流通や交通、美術館や博物館などのアミューズメント分野での活用を想定しています。例えば流通業界であれば、LED光源の看板やデジタルサイネージなどから光IDを発信。コンシューマはスマホで受け、Web上の詳細情報を確認したり、クーポンを取得したりといったサービスが受けられるようになります。従来のO2O(Online to Offline)マーケティングからさらに一歩進んだ、 O2O2O“Online to Offline to Online”マーケティングも可能になります。 また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、交通案内看板の多言語化対応の補助やアミューズメント施設のでの「おもてなし」にも活用できそうです。 光IDの活用事例;パナソニック参照
2015年度内に「光ID発信機器」の商品化を目指しているパナソニックでは、光ID体験会を伊勢丹新宿本店で実施する予定があります。また。米国ラスベガスで開催される「2015 International CES」にも出展を予定しているそうです。 いよいよ実用に耐え得る商品の開発が始まりました! 可視光通信が日常生活の中で活用されるのも遠いことではなさそうです。伊勢丹新宿本店での体験会やCESなどのイベントでの反響にも注目していきたいところです。 IMG_2884   パナソニック株式会社 2014年12月11日発表リリース資料

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