公開日: 最終更新日:2018/10/15

可視光通信のID~可視光通信・IoT旬なワード~

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可視光通信のID通信にはどのような可能性があり、どのような利点があるのかを考えてみます。

IDとは、indentification の略。その人がその人であることを識別する符号とかコードとか番号とでもいえばよいでしょうか。可視光通信の場合も、これはその人かどうか?またその人がどこにいるかを認識して使われるケースがあります。

たとえば、本人検索や確認をする場合は、違う人を検索したり確認したのでは役に立ちません。そこで、可視光通信にもIDをつけて通信するという考えがあります。

こうした可視光通信に付与されるIDについて、現在は一般的な名称がありません。 東芝では「可視光ID」、パナソニックは「光ID」、カシオは単に「IDコード」、富士通は「ID情報を付与する技術」とさまざまな言葉で表現しています。

可視光通信には、データ通信とID通信の2種類が考えられます。データ通信では大容量のデータがどのくらいの距離を通信できるかの研究が盛んです。たとえば4Kハイビジョンのデータがどのくらいの距離を転送することが可能になったかなどです。当然光源(送信側)も大きなLEDモジュールになりますし、受信側も高性能なフォトダイオードになります。

これに対して、ID通信の使い方の基本は識別することです。IDですから軽い(小容量)のデータを送るわけです。重要なのは、瞬時に送信されたIDが認識されること。 この可視光通信でのID通信によって、可視光空間内で1対1もしくは1対N、はたまたN対1の軽い容量のデータ通信ができます。スマホなどに受信器がついていたりカメラのイメージセンサで受信できたりするのなら、その先をクラウドに飛ばしてもう少し詳しい情報(もう少し重いデータ)を取りに行くことで、とても便利なことができるのです。

可視光通信の良いところは「見える光(可視光)」での通信であり、自分で受け取りたい時にだけ情報を取りに行くことができる点です。このことを利用して、大型ショッピングモールのどこで何を販売しているか、駐車場の位置検索、博物館のガイドや介護機器への応用など、いろいろな企業がアイディアを模索中です。エンターテイメントも必ずあるでしょうし、私たちのすぐ近くまで可視光通信の技術は来ているのです。

※この記事は2014年12月31日の記事に加筆し、更新したものです

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