未来を創る「知」が集結 Innovation JAPAN 2015 レポートVol.1
2015.8.27(木)−8.28(金)の2日間、国内最大の産学マッチング及び大学見本市「Innovation JAPAN 2015」が、東京ビックサイトで開催されました。2日間で約20,000人の来場者を集め、最新の研究発表や技術を出展した大学、企業ともに、熱気のこもったプレゼンテーションや商談が進められました。
今、現在のテーマが、ここにある
出展された内容は、まさに今、私たちの課題となっているものばかりです。 テーマは、エネルギー・環境、ものづくり、マテリアル・ナノテクノロジー、情報・通信、装置・デバイス、医療、福祉、ライフサイエンス、シニアライフ、防災、その他と多岐にわたります。 これらのテーマごとに、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主催する「ビジネスマッチングゾーン」に企業が、JST(国立研究法人科学技術振興機構)が主催する「大学見本市ゾーン」に大学の研究室が、集結しました。
アウトスタンディングテクノロジーが可視光通信を展示
可視光通信に関わるところでは、ビジネスマッチングゾーンでは、(株)アウトスタンディングテクノロジーが「照明光無線通信システム」を展示。5MbpsでのEthernet通信のデモを披露しました。 アウトスタンディングテクノロジーが普及を目指す「照明無線LANシステム」は、天井の照明と、PCにUSB接続した端末との間で通信を行う可視光通信です。 電波を嫌う医療施設や発電所、ハッキング防止の観点からは金融機関など、電波が使えない環境での無線利用に適しているシステムで、すでに商品化がなされています。 プレゼンテーションスペースでは、同社代表取締役の村山文孝氏が、その技術と優位性を解説、多くの来場者が興味深く耳を傾けていました。
工学院大学の可視光通信デモ展示
大学見本市ゾーンでは、工学院大学が可視光通信のデモンストレーションを展示しました。「海中からの生放送のための可視光による通信と位置ずれセンサを両立させるアプローチ」というタイトルの実演展示で、大変興味深いものでした。 同大 電子回路・光応用の前田研究室、前田幹夫教授には、水中可視光通信の再帰性反射材を使った位置ずれの解決法について熱心にご説明いただきました。前田教授には、後日カシケンの取材も申し込み、これにも快くご承諾いただきました。インタビュー記事に乞うご期待です。
産業界のニーズと大学の研究成果や技術、そのマッチングを目的にした「イノベーション・ジャパン2015」は、まさに今、すぐにでも役に立つ技術の宝庫でした。その中で、可視光通信技術も現実的な利用が着々と進んでいることを実感しました。 他にも興味深い技術や製品のプレゼンテーションが目白押しでしたので、Vol.2では、その一部をご紹介したいと思います。
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