公開日: 最終更新日:2018/10/15

可視光通信は、LPWAと共存する?

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IoTやM2Mサービスが増え、少ない消費電力でkm単位の距離で通信するための、ネットワークインフラの需要が高まりました。こうした背景から生まれた、常時接続用の無線通信LPWA(Low Power、Wide Area)が注目されています。LPWAとはどういう特性を持った通信でしょうか? そして、可視光通信はLPWAとどのように連動していけるのでしょう?

LPWA誕生の理由

LPWAは、長時間の稼働に対してもデバイスの消費電力を極力抑えながら遠距離通信できる方式の総称です。IoTやM2Mサービスは、各デバイスに備えられたセンサーからデータをクラウドに送信し、データを解析して業務に活用しようというものです。そのため、大量の小さなデータを、高頻度で送信する必要があります。

現在は、Wi-FiやBluetooth、LTEなどの通信技術が使われています。しかし、IoTでの通信は大容量を必要としません。常時接続で少量のデータを安い通信コストで遠距離に飛ばしたいのでオーバースペックになる上、直接クラウドにつなぐことができない、接続数に限度がある、デバイスの消費電力が大きいなどの理由から、運用コストがかさむことも課題となりました。

これを解決するため、IoTやM2Mでの利用を前提に考えられた通信方式が、LPWAです。常時接続の遠距離通信を、安価なコストで実現しようというもので、「非セルラー系LPWA」と呼ばれる、ISMバンド(Industry Science Medical:産業や学術、医療用帯域)を活用した「SIGFOX」「LoRaWAN(LoRa)」や、「セルラー系LPWA」と呼ばれる「NB-IOT」などが提案されています。今後、億単位のデバイスがLPWAでつながることを見越し、実用化が急がれています。

IoTにおいてLPWAは万能か?

IoTやM2Mサービスは今後ますます拡大し、低消費電力(Low Power)、広範囲(Wide Area)な通信インフラの需要は高まることが必至。そこで注目されるLPWAですが、この通信方式は原則「電波」です。当たり前の話ですが、「電波」であるLPWAは「電波」が使えないところでは利用できません。また、LPWAは広域通信なのでセキュアではありません。

こうした課題を補う技術として、可視光通信の出番があるのではないかと、カシケンは睨んでいます。可視光通信は電波を必要とせず、かつセキュアにデータを確実に送信できます。電波の干渉を避けたい医療現場やデータセンターなどでは、LPWAと適切に組み合わせることで、安全かつ効率よくIoT、M2Mサービスの受け皿になると考えられます。

メーカーの皆様には、ぜひ検討いただきたい分野です!

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