第1回ウェアラブルEXPOに思うこと
2015年1月14日から16日まで、東京国際展示場(東京ビッグサイト)において「第1回ウェアラブルEXPO」が開催されました。はたして、ウェアラブルデバイスは私たちの生活に近い将来浸透していくのでしょうか?
この記事の目次
展示会場に押し寄せた人・人・人
3日間のウェアラブルEXPO展示会場は、とにかくものすごい人、人、人! 基調講演、特別講演などのセッションは全て満員という盛況ぶりで驚くばかりでした。この光景に、ちょうど1年前に開催された、3Dプリンターの展示会の様子をふと思い出しました。その時は、3Dプリンターの現物を初めて見るために訪れる来場者が大半だったような気がします。今回も同様に、ウェアラブルデバイスは、特に装着して体験してみないと実態がわからない性格のものなので、これだけの来場者があったのかもしれません。逆に出展者側はここまで盛況だとは予想できなかった様子。名刺交換をするにも、早々に名刺がなくなってしまった・・・というブースが、結構あったようです。
ウォッチ型ウェアラブルデバイスの成功の鍵はAppleWATCH?
各セッションで、講演者が口をそろえて言っていたのが、まもなく発売されるとされる「Apple WATCH」のこと。Apple WATCHの成功が、ウォッチ型ウェアラブルデバイスの成功の鍵だと言うのです。しかし、Apple WATCHは、今はまだ何ができるかも発表されていません。とても不思議な話ですね・・・。おそらく、ウェアラブルデバイスのマーケットが、Appleのブランディングに牽引されることを期待しているのでしょう。
AR無しには語れない!? メガネ型ウェアラブルデバイスとHMD
ファッション性にも注目が集まる、メガネ型のウェアラブルデバイスやHMD(ヘッド マウント ディスプレー)ですが、現在の主流はやはりエンタープライズです。ハンズフリーで、AR機能のついたディスプレーに操作指示や警告が出て、作業の効率化を図る使い方がほとんど。そこでは、ファッション性は必要ない代わりに、軽量、機能性などのUIが重視されていました。
ハード主体の展示会場とインテグレーション主体の特別講演
展示会場を見学すると、ファッション性の高いリストバンド型やウォッチ型、メガネ型が目を引きました。一方特別講演は、それらのウェアラブルを使って何をしたいか、何ができるかという、インテグレーション的な話が主流でした。残念なことに、アプリケーションを展示するブースはほとんどありませんでした。ウェアラブルデバイスが、ハード単独で走っているように思えたのは気のせいでしょうか?
興味を引く可視光通信
展示ブースでのウェアラブルの通信手段は、全てWi-fi、BLE、ANT+、iBeaconでした。微細な金属片が飛び散る環境や、水中、電波障害のある場所などでは、こうした無線を使用することに無理が生じます。そのような視点で、可視光通信の提案を展示ブースで何社かにしてみたのですが、非常に興味を引いたのが印象的です。 しかしながら反面、可視光通信自体がまだまだ黎明期であり、知られていないことを痛感しました。アプリと通信手段は、ハードと同様に重要なファクターであることは間違いありません。これらの分野の今後の動きには、特に注目していきたいところです。
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