Photonics West2020レポート〜今年の光産業はここから始まる〜

国際光工学会(SPIE)主催の世界最大級の光学関連の展示会＆国際会議Photonics West2020が2/1-2/6までSan Franciscoで開催されました。

https://spie.org/conferences-and-exhibitions/photonics-west

San Francisco The Moscone Centerは世界の光学の競演

現在、世界中で猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症。WHOがCOVIC-19と名付けた2/28以前のSan Franciscoは１ヶ月後に大変なことになる事など誰が予想していたでしょう。若干のアジア人種がマスクをしているぐらいで、日本人の観光客は全くマスクをしていません。ただ、中国で発症した新型肺炎症で中国ブースはキャンセルになり会いたスペースは各国の商談スペースになっていました。そんな中、1,300以上の出展企業、5,000を超えるプレゼンテーションの光学関連のEXPOがSan FranciscoのMoscone Westで2/1-2/6まで行われました。生物医学光学、バイオフォトニクス、産業用レーザー、オプトエレクトロニクス、微細加工、MOEMS-MEMS(Micro Opto Electoro Mechanical Systems)、ディスプレイなどの幅広いトピックスが取り上げられました。この中で、2万人以上の来場者が最先端の研究発表を聞き、最新の製品やサービスを見つけ、また自分たちのビジネスのコラボ先を探すのです。

Welcome to the Exhibitor Receptionの雰囲気

日本人には少し苦手な立食パーティー形式のレセプション。ここは自分たちのビジネスのコラボ先を探察する場所と言ってもいいでしょう。知り合いの知り合いは知り合い、まさにネットワークが新しいコラボ先を産むのです。会場がお開きになってもお構いなく熱いビジネスの話を延々と続くのです。

ジャパンブースの数々の企業とのChinese Restaurantのひととき

毎回Photonics WestではJPC（特定非営利法人日本フォトニクス協議会）主催の情報交換会が展示会会場近辺のChinese Restaurantで行われ、今回は2月4日に約８０名のジャパンブースの関係者、学術関連研究者などで今回の展示会に関しての活発な情報交換が行われ、残り2日の展示会に臨む材料にしていました。

Prism Awards2020

Photonics Westでは展示会、国際学会と同時に国際光工学会(SPIE)主催のPrism Awardsが各部門の世界の優秀企業に贈られます。今年はライフサイエンス部門で浜松ホトニクス株式会社のC14440-20UPという低ノイズ・高画質C-MOSカメラ　ORCA-Fusionが最終選考まで残りましたが、残念ながら受賞はできませんでした。

http://www.photonicsprismaward.com

http://www.photonicsprismaward.com/finalists

LiDARで盛り上がるレイザーセンサーのあれこれ

各自動車メーカーが自動運転の実現に向けて研究開発、実証実験を進めている中でLiDARは避けて通れない状況になっています。今回のPhotonics West　2020でも各国の光学メーカーのメイン商品の一つにレーザーセンサがありました。メインは自動車などの自動運転を想定しての商品ですが、その応用として自動検知をより高速で正確に行うことの分野として医療やFAに対しての利用期待も高まっている雰囲気でした。

Photonics Westを後にして今思うこと

2月初旬の展示会以降各国の大型展示会は新型コロナウイルス感染症対策で中止を余儀なくされています。折角、自動走行や5Gなど今後の技術革新に盛り上がってきた矢先のことです。光学関連で直近貢献するのはサーモグラフィなどの熱センサがあります。しかし、現状を乗り越え可視光通信を含め光関連の進歩が着実に進み世の中に貢献することをカシケンは望みます。

尚、詳細のPhotonics West 2020レポートをご希望の方は、オプトロニクス社4月刊行予定の「Photonics West 2020 報告書」をご覧いただきたいと思います。

http://shop.optronics.co.jp/products/detail.php?product_id=755