日本のサクラを演出する可視光通信
今年も桜の季節がやってきました。東京はソメイヨシノが終わりこれから八重の季節です。夜桜を照らす提灯や照明も最近はLEDに変わってきています。可視光通信に携わっている人間としては、これを利用して可視光通信で面白いことができないかなど考える今日この頃です。
卒業式の桜?入学式の桜?
ピカピカの1年生が入学式を迎える頃、正門の横の大きな桜の木が満開の花を咲かせて祝ってくれた光景は、今や昔の話になりました。最近では、卒業生の門出を祝ってくれる桜たち。間違いなく日本の季節は早く進んでいます。 時期は早まっても、あんなに太くてごっつい桜の木からは想像もできないぐらい可憐な新しい花たちが、一年じっと耐えて一斉に咲くのは、素敵なことだと思うのです。今年は、関東では桜の花が咲いている期間が短かったせいか、花の色が一段と濃かったような気がします。
桜の時期も忘れていたあの年
こんな素敵な時期に心を踊らせることができなかった年がありました。4年前、2011年の春のです。通勤で通る目黒川沿い桜並木を見ながら「そうか、桜の時期なのか・・・」と思い、人影もないその光景の中満開の桜が、ただそれだけで悲しかったのは私だけじゃないはずです。 それから人々の心の中の時計は、個人差はあるにしても確実に動き、今年もこの季節がやってきたのです。
外国人が多くなった桜の名所
2020年のオリンピックが東京に決まりました。最近では、海外からの観光客が年々増えています。観光の目的はさまざまで、冬は雪、秋は紅葉、そして、この時期は満開の桜を目当てに来日する観光客も多いようです。 桜の名所では、いろいろな国の言葉が飛び交っていることに気付かれる人もいるでしょう。そして、しっかり日本のお花見スタイルに同化して三種の神器を持っているのには驚きます。お酒にお気に入りの食べ物にカメラ・・・。カメラもプロ顔負けの三脚と一眼レフを持参してる人もいます。今年は特に、自撮りの棒にスマホを取り付けて歩く観光客が多かった気がします。また彼らはきっと、提灯や照明に照らされる夜桜の艶かしさも知っていることでしょう。
日本のおもてなしを演出するICTそして可視光通信
最近の提灯や照明には、よく見るとLEDが使われていることに気がつきます。LEDが使われてそこにいる人たちがスマホを持っているとなれば、「カシケン」としては可視光通信を一押ししたいところ。「日本に来たなら、光のあるところにスマホのカメラを向ければ、何か情報がもらえる」ということが浸透すれば、素晴らしいことです。 そして、その“何か”は、たとえば自分の国の言葉で桜の名所の由来がわかるとか、桜の木の本数がどのくらいあるとか、また、日本のトラディショナルなお花見のスタイルの紹介や、近隣の美味しいお店の案内などもいいですね。 せっかく日本に観光に来てもらうのですから、日本スタイルを手軽に堪能して楽しんでもらうのが、日本流のおもてなしだと思います。そしておもてなしを助けるツールとして、現在国をあげて取り組んでいるICTを、利用しない手はありません。 「日本に来たなら、光のあるところにスマホのカメラを向ければ、何か情報がもらえる」そんなおもてなしシステムが浸透することを期待して、「カシケン」は情報を発信し続けます。
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