可視光通信に特化した商材交換会開催
去る2017年7月21日、東京 大手町にあるJFE商事エレクトロニクス株式会社において、可視光通信専門の展示会が開催されました。可視光通信の分野で、いち早く製品を世に送り出し商用化への道を開いた、株式会社アウトスタンディングテクノロジーの照明無線LANや光IDを送信するコミュライトをベースに、様々な企業が開発した商材が紹介されました。
利用用途を模索する可視光通信関連企業
当日は、約30社50名が来場。みな、可視光通信の可能性や利用用途などを熱心に質問していました。
参加企業のJRCS株式会社は、防水、暴露仕様の照明無線LANを展示し、船舶やFAでの利用用途に期待をのぞかせました。
鉄道車両や鉄道変電設備における可視光通信の利用を想定し、開発を進める不二電機工業株式会社は、LED表示灯に無線機能を付加した製品を展示し、関連事業における需要拡大を期待していました。
システムインテグレーション企業のデータプロセス株式会社は、照明無線LANを持ち運び可能にし、移動用途に対応できるシステムを提案。固定用途という制約を排除する展示で、新たな用途の広がりに期待を持たせてくれました。
今回、唯一光IDを送信するコミュライトを出展した、LED灯具メーカーのHTエレテック株式会社は、やはり屋外での利用用途を狙い、防水仕様の製品展示を行っていました。太陽光に左右されず、安定的にLED通信ができるため、今後より需要が期待される位置検索などに活用の場が生まれそうです。
技術。製品。利用用途。
カシケンでは、可視光通信の基本や技術、理論を開設、紹介するとともに、可視光通信に携わる企業も多数紹介してきました。今、カシケンには、電波が使えない場所での通信手段として可視光通信に期待を寄せる企業からも、お問い合わせや御相談をいただいています。
しかし、実際には、製品の価格や供給性には課題がまだまだ多くあると感じています。使いたいと考える立場の人々にとって、満足のいく領域には達していないのが現状です。こうした観点から、今回の商材交換会は、株式会社アウトスタンディングテクノロジーのみの技術をコアにしているとはいえ、利用者の用途や目的あり機で開発された製品やシステムを紹介しており、開催した意義は大いにあると思いました。
今後、さらに細分化した利用用途に対応する可視光通信製品やサービスの展示会が頻繁に開催されることを、カシケンは切に望んでいます。
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