可視光通信とは何か?「光」について~可視光通信・IoT旬なワード~
可視光通信とは何か? 可視光通信の原理を知るその前に、まず光について解説したいと思います。
可視光通信の原理の前に「光」について知る
「可視光通信」とはその名の通り「可視光線」による「通信」です。では「可視光線」そして「通信」とは何でしょう?
「可視光線」を理解するには、まず「光」について知る必要があります。 光には、太陽光、レーザー光、放射光などの種類があります。そして、放射光には「赤外光」「可視光線」「紫外線」「Ⅹ線」などがあります。これらの放射光は、実は「電磁波」でもあります。ですから「可視光線」も「電磁波」の一つであるということです。
「電磁波」は波長の長さによって分類されています。波長の長いものは「電波」、短いものは「光」。波長の短い「光」も、さらにその波長の長さによって分けられています。
さて、可視光線が所属する「放射光」は、波長の長いほうから「赤外線」「可視光線」「紫外線」「Ⅹ線」と分けられます。「赤外線」はリモコンなどの遠隔操作に向いていて、生活の中でもおなじみです。「紫外線」は殺菌作用がある半面、人の目や肌に悪影響があります。「Ⅹ線」はレントゲン検査に利用されているなど、それぞれの用途や特徴は皆様もよくご存じでしょう。
これら3つの光は、いわば「見えない光」。一方、可視光線は文字通り「目に見える光」を指します。
「可視光線」とは何モノ?
可視光線は「人の目に見える光」です。人間には見えない光でも見える生き物がいるため、あえて「人の目に」と限定しています。たとえば昆虫などは、目で紫外線を感知できると言います。蛾などが蛍光灯に寄ってくるのは、電球の光源から発せられる紫外線を好むためだという説もあります。
太陽や照明の光が可視光線です。様々な波長の可視光線が合わさって、わたしたちの目には白に近い色として映ります。プリズムを通すと色は分離し、波長の短い側から順に、紫、青紫、青、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤(橙)、赤の「七色」の色に見えます。虹が七色に見えるのは、空気中の水滴がプリズムの役割を果たし、太陽光が分解されて見えるためです。
この「人の目に見える光」を使った通信が「可視光通信」というわけです。
※この記事は2015年1月2日の記事に加筆し、更新したものです
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