「第4回ウェアラブルEXPO」に行ってきました!
2018年1月17日(水)~19日(金)の3日間、東京国際展示場(東京ビックサイト)で「第4回ウェアラブルEXPO」が開催されました。
ウェアラブル関連の技術、製品の商談会としては世界最大規模となる展示会で、4回目となる今年は163社が出展。多彩な講演・セッションが行われ、多くの来場者を集めていました。
多数の併設展でビッグサイトは大盛況
この日、会場で同時に開催されていた展示会はなんとトータルで16展。半導体系の7展を統括する「ネプコンジャパン2018」、カーエレクトロニクス系の7展を統括する「オートモーティブワールド」に、「スマート工場EXPO」、「ロボデックス」など、いずれも密接な関連性のある分野の展示会が集結したことで、世界中から多数の来場者が、東京ビッグサイトを目指した感があります。実際に耳にする会話も、日本語がほとんど聞こえないほどで驚きました。
中でも、西ホールで開催された「ウェアラブルEXPO2018」「スマート工場EXPO」「第2回ロボデックス」は、AI技術との融合やこれからの社会的な構造の変化に対応する技術、活用事例が披露され、歩くのもやっとなありさま。デモンストレーションを行うブースは、真冬とは思えない活気に満ちていました。
ウェアラブルEXPO2018のトレンド
新型のウェアラブルデバイスの動向を見に、まずはウェアラブルEXPO2018会場へ。スポーツ分野や医療分野、製造分野での活用を目的としたものが多く見られました。たとえば、東洋紡STCでは、生体情報を取るために必要なセンサーを埋め込んだ生体情報計測ウエア向けの機能性素材cocomiと、これを使用した各種ウエアを展示して注目を集めていました。スポーツウエアとして競技者のデータ分析に活かせるのはもちろん、医療・介護現場や、炎天下での作業現場における見守りセンサーとしての役割も期待できそうです。
ウェアラブルではありませんが、愛知製鋼とミズノが開発した「MAQ(マキュー)」はおもしろいIoT製品でした。センサー内蔵の野球ボールで、速度や回転数などから球種や球質を算出し、Bluetoothでスマホアプリに結果を表示する仕組みです。ブースでは「投球体験」コーナーが設けられており、球速ランキングも表示され、来場者のファイトをかきたてていました。この春の商品化の準備が進んでいるそうです。
スマートグラスやAR/VRヘッドセットなどのアイウェア系デバイスも多数出展されていました。特に製造業向けの業務サポート機能が強化されているように感じました。
産業向けとは逆に、コンシューマ利用を前提としたスマートウォッチやスマートグラスは、なりを潜めた印象です。
ウェアラブルの通信環境は?
IoTは通信インフラがあって初めて成立するものですが、通信にフォーカスした出展はあまり見られません。サービスはインターネットを介してクラウドが提供、インターネット環境にはBluetoothかWi-Fi、beaconでつなぐ場合がほとんどです。水中など無線が使用できない環境での想定や、セキュアな通信への言及がなくて残念でした。
多くのウェアラブル製品や仕組みは、今の通信環境ありきで開発されています。指向性がある可視光通信は、ネット環境や通信状況に依存せずに、ピンポイントで必要な情報をセキュアにやりとりすることができます。可視光通信技術が活用されれば、もっと活用領域が拡がるのではないでしょうか。IoT技術の革新スピードに追い付いていないところが歯がゆいですが、今後に期待したいところです。
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