「DX妖怪ウォッチ」は日本で一番売れているウェアラブルデバイス?
ウェアラブルデバイスが世の中で浸透してきています。HMD、メガネ、腕時計、リストバンドと使い方や使う用途はさまざまです。ところで、玩具の分野を見ると、実はものすごく売れているウェアラブルデバイスがあるというのです。
実は現在ウェアラブルデバイスの定義はない?
先日の東京ビックサイトで開催された「第1回ウェアラブルEXPO」は、大盛況のうちに3日間を終了しました。各メーカー、多種多様なウェアラブルデバイスを発表していましたが、実は今、日本で一番売れているウェアラブルデバイスがあることを忘れていました! 子供達が腕に装着しているアレです。そう、子供達の間で社会現象にまでなっている妖怪ウォッチのおもちゃで、バンダイから発売されている「DX妖怪ウォッチ」です。 一説には200万台以上販売しているとのこと。そして、遊ぶのに無くてはならない「妖怪メダル」は、アプリケーションソフトのようなものです。これは5,000万枚以上ということですので、もの凄いことです。しかも、「DX妖怪ウォッチ」は2種類あるのですが、「妖怪メダル」に互換性はありません。そうです、2種類とも欲しくなるようにできているのです。Nintendo 3DSでは、「妖怪メダル」の裏のQRコードを読み込み遊ぶことができ、いろいろ考えられているマシンです。 さて、ウェアラブルデバイスの定義とはなんでしょうか? スマホが装着型になったものでしょうか? またはコンピュータの一部を切り取ってコンパクトにまとめた装着型のデバイスでしょうか? 実は現在、ウェアラブルデバイスの明確な定義はないのです。それでもウェアラブルEXPOにおけるいくつかのセッションで、「現在日本で一番売れているウェアラブルデバイス」と真面目な顔でスピーチされていましたから、「DX妖怪ウォッチ」はウェアラブルデバイスなのでしょう。 アニメの世界ですが、この「妖怪ウォッチ」は、光をあてると普段見えない妖怪が見えるというお話です。一方、ウェアラブルのスマートグラスやHMDなどを装着すると、ARなどで普段見えないものが見えて、操作ナビや地図情報からのガイドなどが映し出されます。どこか、似ていませんか? せっかく見えないものが見えるストーリーなら、受光部品を付けてARと可視光通信を利用して、もう少しクールな玩具にすればいいのに・・・と思うのは、カシケン的大人の考えでしょうか? 百歩譲って、時計ぐらいは本物を付けてもいいのではと思いますが・・・。
売れているのには理由(ワケ)がある
「DX妖怪ウォッチ」は、なぜこれほどまでに売れているのでしょう? 元々はNintendo DSのゲームソフトが始まりです。しかし、アニメになったことで爆発的ブームが起こりました。ストーリーがわかりやすく、子供目線で毎回違った可愛いキャラクターが登場しますし、幼稚園ではエンディングの「妖怪体操第一」なるものを、先生が園児と一緒に踊っています。この振り付けが子供に響きました。また、今風の言葉がアニメの中で使われていたり、AKB48の人気にあやかった「ニャーケービー48」が登場したりと、大人目線で見ると何でも有り有りです。しかし、この何でも有り有りがブームを起こすには必要なのです。法律の規制の範囲で、あらゆることをできるだけ試してみることは、成功するためには大切なことだと思います。 ところで話は変わりますが、Google glassが昨年アメリカで発売されました。装着している人の姿に不快感を持つとか、勝手に写真を撮られているんじゃないかなど、プライバシーの問題も含めさまざまな問題を提起し、1stヴァージョンは販売終了になってしまいました。課題は一般的な需要を生むために出てくるハードルです。ウェアラブルデバイスブームの牽引役となる可能性を秘めているGoogle glass。ファッション性を追求し、さまざまな課題を解決した2ndバージョンが、日本でも販売されるのを期待したいものです。
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