公開日: 最終更新日:2018/10/15

株式会社Braveridge小橋泰成氏(技術担当取締役・CTO )インタビュー【前編】 

 ~ 利用者の意思を尊重するIoTと可視光通信 

IMG_59771  くまモンライトニングケーブル』などユニークな製品開発が話題の、株式会社Braveridge(ブレイブリッジ)。受け身での受託設計・受託製造はお断り! 国内での生産にこだわり、常に顧客の要望を超える提案開発を行うという徹底した企画理念で、顧客とのWin-Winを実現する志の熱いCOOLな(カッコイイ)会社です。技術担当取締役・CTO小橋泰成氏を福岡に訪ね、最近のIoTと可視光通信について、思うところをお聞かせいただきました。

利用者不在のIoT に違和感

最近のIoTは、世の中のあおりもあってか、なんでもかんでも繋がること、繋げることを考えています。でもそこに、繋がってほしい利用者の意思は尊重されているでしょうか? 僕はどうも無視されているような気がしてなりません。iBeaconが搭載されているiPhoneにAppを入れると、必要ない時にもバンバン情報が入ってくる、それも特に必要としないような情報がです。 NFC(至近距離でデータ通信を行なう近距離無線通信の国際標準)にしても、50mも飛ばせる技術の開発を必死に行っています。その必要はあるのでしょうか? 駅の自動改札で、PASUMOやSUICAは人が電車に乗ろうという意思のもとに反応しますが、10mも手前から、あの人はこんな行動をしているので電車に乗る意思がある、などとビッグデータで統計的に推測され、決済されるようなこともできてしまいます。これって、怖いですよね。アマゾンでも他のECでも「あなたが欲しいものはこれですね!」なんて次々とプッシュしてきますけれども、余計なお世話だと感じます。人の気持ちに添っているようで、逆効果になっている仕掛けも多いのではないでしょうか。 あるメーカーがワイヤレス充電のモジュールを売り込みに来た時の話ですが、ちょうど企画中の製品があるので来年採用しましょう、とお返事したんですね。すると、その方が、ワイヤレス充電機能について企画中の製品のカタログに明記してほしい、とおっしゃったんです。 エンドユーザーは、ワイヤレス充電なんて明記されてようがなかろうが、あまり関係ありませんよね。ワイヤードでもワイヤレスでも「充電してますよ」ってLEDが点灯していれば安心ですし、点灯していなければ機器に問題があるのか充電器に問題があるのかを調べればよいだけです。 iBeaconもBLEもWi-Fiも同じです。これはiBeaconで通信しています、これはBLEで通信しています・・・なんて、一般のユーザーに表記したところで、なんだかよくわからないだろうしどうでもいい話です。iPhoneをかざしたら情報がもらえた、という自身の意思に応える「利便性」がはっきりわかればいいんですね。

IoTにおける可視光通信

人間の意思を無視した通信は怖いです。それにトラブルが生じたら、やれIDの設定がどうのこうのとかログインし直してくれだとか、負担はユーザー側にかかってくる。安心して使える安定した通信環境とは程遠いわけです。それなら人間の意思で繋がるところにとどめておくべきだと僕は思います。そんな観点から見ると、見える光に向けて自らの意思で情報を取りに行ける可視光通信はとても良いなぁ、と思います。 可視光通信は、今、黎明期ですがとてもおもしろいと思いますよ。無線に比べて1対N、N対1が比較的簡単に実現できる。しかも使う部品も比較的安価ですし、将来的な可能性をおおいに感じます。
株式会社Braveridge 技術担当取締役・CTO 小橋泰成氏インタビュー【後編

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